原稿用紙は使いづらい! それでも私が原稿用紙で小説を書く理由

小説書きの使う道具というと、原稿用紙と万年筆が真っ先に出てきます。

昔の文豪のイメージかも?
近年はスマートフォンやパソコンで書くほうが多いかもしれません。
小説投稿サイトに投稿することを考えると、絶対にスマホなどの電子端末を使ったほうが効率が良いです。
原稿用紙、はっきり言って使いづらいです。

でも私、原稿用紙が好きなんですよねー!
今回は、原稿用紙は使いづらいけど大好きなんだっていうお話をします。
原稿用紙は使いづらい
原稿用紙を使いづらいと感じる理由は人によっていろいろとあると思いますが、私が考えるのはこんな感じです。
- 普段書く文字よりも大きめに書く必要がある
- ルビ用スペースで読みづらく感じる
- 用紙の色によっては目がチカチカしてくる
- 不足したら買い足す必要がある
- 小説を書いた後に電子媒体に打ち直す必要がある
普段書く文字よりも大きめに書く必要がある
普段、字を書くときによく使うノートはB5サイズで、幅は6mmから7mmくらい。
対して、読書感想文などで使われる原稿用紙はB4サイズです。
ここに20×20でマス目が引かれています。
このため、一マス当たりに書き込める字が通常よりも大きくなるんです。

子どものときは書きやすかったけど、大人になると逆に書きづらい
小説はたくさん文字を書かなければならないので、この書きづらさが地味なストレスに繋がります。
B5、A4、B4サイズなどメーカーによってサイズのバリエーションがあります。
100円ショップや文具屋でよく見るのはB4サイズかなと。
店舗で見かけるのがデカいと思ったときは、A4サイズを探してみると良いかもしれません。
ルビ用スペースで読みづらく感じる
原稿用紙は、ルビ(ふりがな)を書くことができるスペースが行の間に設けられていることが多いです。
この幅があるため、原稿の見直しの際に読みづらさを感じます。

目の移動距離が大きくなるからかな?
原稿用紙って様々な種類があるんです。
ルビ無し原稿用紙も存在しています。

このスペース、あるならあるで、書き直すときに役に立つんですよね
不足したら買い足す必要がある
スマホやパソコンや、媒体を持っていたらどれほどの文字数を打っても、追加で買い足す必要はありません。

使っている執筆ソフトによっては機能の追加購入や定期購入があるかもですが
ですが原稿用紙は書けば書くほど減ります。
10万字程度の小説を書いたら、原稿用紙は600枚近く使うことになるかと。
たくさん小説を書こうと思うと、消費原稿用紙も多くなるので出費はかさみます。
原稿用紙と一口に言っても値段に幅があります。
比較的安価なものでも、購入枚数が多くなると大変です。
小説を書いた後に電子媒体に打ち直す必要がある
小説の原稿は、小説投稿サイトに投稿するなり、文学賞に応募するなり、電子データに作り直さなければなりません。

今は文学賞も、電子データでの受取のみのところは多いですしね
このため、どれほど頑張って、アナログの原稿用紙を使って書いたとしても、最終的にはスマホやパソコンを使うことになります。
それなら最初からスマホやパソコンを使って書いたほうが早いです。
多くの人々は学業や仕事等々、小説以外の日常と並行して小説を書いているかと。
小説を書く時間は貴重です。
手で原稿用紙に書く→スマホ・パソコンに打ち込む、という手間をわざわざ挟む必要はありません。

原稿用紙のここが好き
ここまで原稿用紙の使いづらいところをお話ししました。
ここからは、それでも私が原稿用紙が好きな理由をお話しします。
- 好きなペンや鉛筆、万年筆を使って書ける
- 書き心地が良い
- 書いた文字数を見た目で感じられる
好きなペンや鉛筆、万年筆を使って書ける
原稿用紙はアナログの紙なので、合わせて筆記具を使う必要があります。
小説の場合、特にたくさんの文字を書くので、その分たくさん筆記具を使えます。

お気に入りのペンや鉛筆、万年筆を使いまくれるんです!
万年筆を使っていると手書き×小説×原稿用紙の恩恵を強く感じられます。
万年筆のインクは30mlや50mlで売られていることが多いです。
毎日使うにしても、日記をちょっと書いたり手帳をつけたりといった使用法のみだと、なかなか使い切ることができません。
ですが小説を書くのに使うと、しっかりと使い切ることができるんです。
カクノ中字ペンを使うと、長編小説一作で50mlを使い切ることもできます。

私は小説を書く以外にも万年筆を使っているので、小説のみに使っているとまた違うかもですが

ガブガブとインクを使えるのはたしかです
書き心地が良い
原稿用紙は、メーカーによって紙の書き心地が違います。
サラサラ書けたりスルスル書けたり、カリカリ書けたり。
用紙によって書いた感覚は違いますが、どれも書き心地が良いです。
人によって好きな書き心地は違うと思います。
紙による違いが大きいので、手書き好きならきっと、書き比べていけばどれか好きなものに当たります。

ちなみに私はカリカリ系が特に好きです
書いた文字数を見た目で感じられる
ここまででも何回かお話ししたと思うのですが、原稿用紙ってアナログなんです。
このため、書いた紙を重ねるとこれまでの原稿の積み重ねが目で感じられます。

ここまで書いたかー!
重ねた山を見るだけで満足感と達成感を味わえます。

書き上げた後の山を見るのが好きまである
好きな原稿用紙3選
原稿用紙の使いづらいところ、好きなところについてお話ししました。
この勢いで、私の好きな原稿用紙を3種ほどお話ししますね。
コクヨ・原稿用紙
原稿用紙と言えばこれかな、と。
コクヨの原稿用紙。
文具屋で置かれているのを見かけるのが最も多いのもコクヨさんの原稿用紙です。

学校で読書感想文の課題が出たときにもらった原稿用紙もコクヨさんだった気がします
入手難易度が一番低くて、且つ値段もお手頃なので一番継続して使いやすいです。
サイズのバリエーションも豊富。
書き心地としてはツルツル? スルスル系かな。
紙の色は白です。
ボールペンが特に書きやすいかもしれません。
LIFE・原稿用紙
LIFEさんの原稿用紙も大好きです。
ちょっと良い文具屋で見かけることもありますが、置いていないところのほうが多いような気がします。
書き心地はヌルヌル系、ですかね。

万年筆で書くとすっごい楽しいです!
紙が軽くのりでくっつけられているんですが、かなり取れやすいです。
ペリペリと軽快に剥ぐことができます。
反面、紙を外さずに書き続けて、一冊そのまま保存していくのは難しいかもです。
ちょっぴり良いお値段で、入手難易度もちょっと高め。
でも紙の書き心地はめちゃくちゃ良いです。
満寿屋・原稿用紙
原稿用紙の中には高級原稿用紙もあります。
満寿屋さんの原稿用紙です。

大好き原稿用紙!
お高いです。
お高いですし、文具屋ではまず見かけません。
でも紙質は良いし書き心地は良いし、色も良いんです。
この原稿用紙、クリーム色なんです。
このため、ライトを使って書いているときの目の疲れがかなり軽減されています。
暗くなってから電気をつけて書くときにすごく良い。
書き心地と紙質は完全に万年筆向け。
カリカリ感あって最高です。
おわりに
原稿用紙などのアナログな道具って、効率とか利便性とかを考えると手間がかかることもたくさんあります。

でも使うとテンション上がるんですよねー!
使いづらいところもあるけど、そんなところすら好きでして。
使っていて気分が良くなる道具って、執筆のモチベーションの維持に繋がると思います。
私は原稿用紙と万年筆という組み合わせが大好きなので使っています。
でも、スマホでもお気に入りの執筆用アプリを探したり、パソコンのキーボードにこだわったりするのも楽しいです。

とにもかくにもテンション上がる道具を使うって良いですよね
この記事を読んでくださったあなたにも、お気に入りの執筆道具が見つかりますように。