小説家になろうやカクヨムといった、小説投稿サイトに投稿をし続けているのに、閲覧数が伸びない。
誤字脱字が多かった、流行りの内容と違った、と振り返るのも大切ですが、その対策を実施しても、大した数字は伸びないでしょう。
閲覧数やPV数で悩んでいるときに考えるべきなのは、小説の内容の良し悪しではありません。
この問題はもっとそれ以前のところにあるのです。
閲覧数を伸ばすにはまず、読者に本編を読ませなければなりません。
読者が小説を読むかどうかを決めるときに見ているポイント
読者が2つのポイントを見て、その小説を読むかどうか決めています。
それは、
- 小説タイトル
- あらすじ
です。
カクヨムの場合、キャッチコピーもこの中に入りますが、多くの投稿小説はこれを見直すだけで、読者が増える可能性が高いです。
読者は、タイトルとあらすじ、そしてキャッチコピーで内容を把握して、読むかどうかを決めます。
長文タイトルへの変更
小説家になろうやカクヨムといった投稿サイトでは、ランキングに長文タイトルの小説が多く表示されていますよね。
あれを嫌う人もいますが、閲覧数を伸ばそうと考えると、かなりいい手段です。
タイトルが長いと、
- タイトルだけで内容が把握できる
- 検索したときにヒットしやすくなる
という利点があります。
検索の話は、またちょっと違うの話なので、いまは置いておきます。
重要なのは、タイトルだけで内容が把握できることです。
長文タイトルが有効というだけで、無駄に言葉をこねくり回しても意味がありません。
重要なのは、「内容を把握できること」です。
長文タイトルのいい例と悪い例の比較
長文タイトルを決めるにあたって、良い例と悪い例を見てみましょう。
「異世界に転生した!ような気がしたけど、違うかもしれない。何が起きたんだ!?」
たったいま即興で考えたタイトルですが、これだと、どんな内容の小説なのかさっぱりわかりませんね。
「何が起きたんだ!?」といわれても、既出の情報が少な過ぎて、「知らないよ」となってしまいます。
長いだけでは意味がないという例です。
では、こんなタイトルだったらどうでしょう?
「異世界に転生したはずなのに俺の妹が目の前にいる」
大体、内容が想像できませんか?
主人公は転生して異世界へ行くつもりだったのに、何故か転生前の家族である妹が目の前にいるという不思議な現象が起きているようです。
内容が分かる上に、「何故?」と読者に疑問を持たせることにより、少なくともあらすじまでは読ませることができます。
あらすじの冒頭に物語のメインの売りを入れる
タイトルで気を引いて、あらすじをクリックさせることができました。
といいたいところですが、ここもちょっと難しいところです。
なるべくあらすじの冒頭部分に、物語のメイン(売り)となる部分を書きましょう。
あらすじページを開いてくれたといっても、その全てを読んでくれるとは限りません。最初の数行だけ読んで、「つまらなそうだ」と判断したらすぐにいなくなります。
面白そうな小説は、すぐ近くにたくさん転がっているからです。
先ほどのタイトルで、あらすじの例をあげてみましょう。
田中太郎は高校に通う途中でトラックに跳ねられた。救急車で搬送されるも、治療の甲斐なく、三途の川を渡ってしまう。
太郎を迎え入れた神様から、手違いで予定より早く天国へ来ることになったとわかった。お詫びに好きな世界へ転生させてくれるというので、魔法が使える世界を希望する。
生まれ変わった世界は、魔法は使えるしモンスターが出て来るので異世界なのは確かなのだが、何故か元の世界の妹とそっくり同じ姿の少女が目の前にいた。
このあらすじの場合、最初の一行で読者が去ります。
主人公が事故によって今生とお別れするくだりは、異世界転生ものでは鉄板です。異世界転生好きの読者はこの流れを腐るほど見ています。
ちょっと読んだだけで「あー、はいはい。またそのパターンね」となって、他の小説を探しに行く可能性が高いです。
対策として、妹が出て来るくだりを早めに書きます。
魔法が使える異世界に転生した、はずだった。
神様の手違いにより、生まれ変わった世界は、魔法は使えるしモンスターが出て来るので異世界なのは確かだった。だが、何故か元の世界の妹とそっくり同じ姿の少女が目の前にいた。
――本当に、異世界に転生した、んだよな?
冒頭に「異世界に転生したのかどうか分からない状況」を置き、転生した理由はカット。
さくっと物語のメインの内容に触れています。
これで、読者が離れてしまう前に、物語のメインを読者に教えます。
まとめ
- 大多数の読者は本編まで読んでいない
- タイトルで内容を想像させる
- あらすじの冒頭にメインの内容を置く
どれほど内容に自信があっても、本編を読まれていなければ意味がありません。
閲覧数を上げたい場合、まず、本編を読ませる工夫をしましょう。
こういった、内容を把握させるタイプの長文タイトルがどうしても嫌な場合は、あらすじに力を入れなければなりません。
連載中の作品だと、内容の変更は難しくなります。
タイトルとあらすじの変更はすぐにでもできるので、どうしても読者が増えない小説に対して実施してみてください。
もしかしたら、読者が増えて、感想がもらえるようになるかもしれませんよ?
読み直しても減らない誤字脱字は、スキルを持った人にチェックしてもらいましょう。
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