前回、エタやめ式長編小説の書き方をはじめるにあたってのお話をしました。
今回は、長編小説を書くときに使う道具についてお話しします。
正直に申し上げますと、今回は準備の準備くらいの話です
使う道具にこだわると、長編小説を書くモチベーションが上がるよ!
長編小説を書けない。
すっごく面白い小説を書きたい。
ひたすらに悩んでいた時期に、
「めっちゃすごいツールを使えばめっちゃすごい小説を書けるようになるのでは!?」
と考えていました。
そんな時期が私にもありました。
ここでお話しするのはすごく当たり前の事実です。
小説を書くのに立派な道具は必要ありません。
良い道具があればもちろん楽に小説を書くことができるようになります。
良い道具があったとしてもそれを使いこなす能力が自分に備わっていなければ意味がありません。
最低限の話をしたら、
紙と筆記具さえあれば小説は書けるんですよね
その上で、小説を書く上で用意しておくといい道具のお話をしていきます。
小説を書くだけなら必要最低限の道具さえあればいい
小説というのは要は、文章の集まりです。
文章は紙と筆記具があれば書けます。
自分だけが見るだけであれば、大した道具要りません。
ですが、人が読める状態にしようと思ったら必要な道具が増えてきます。
まずは、スマートフォンやパソコンといった電子機器です。
スマホがあればデータは作れる
携帯電話の時代であればいざ知らず、現在はスマホ一台あれば原稿データを作れます。
専用アプリを使えば、PDFデータだってスマホで作れるのです。
近年では、新人賞への応募も電子入稿が可能なところが増えています。
ひと昔前は原稿を手元で印刷して出版社へ郵送するのが一般的でした。
印刷するためにはパソコンが必須だったのですが、いまではそれも必要ありません。
小説投稿サイトで腕試しをしたいときはもっと楽です。
PDF等の文書に出力することなく、スマホ内で書いた小説をそのままサイトへ投稿したらいいだけ。
パソコンでの入力が苦手なら、スマホ一台でも小説家への道は歩めます。
…とはいっても、私自身はパソコンを持つことをおすすめしています。
パソコンがほしい
私がスマホで入力するよりパソコンで入力する方が好きな人間だからかもしれません。
パソコンでの作業は楽です。
専用アプリを取るまでもなく、大抵Officeに内蔵されているWordを使うだけで事足ります。
Wordを使わず、メモ帳(テキスト)だけで書くのもアリです。
一番気に入っているのはGoogleドキュメントを使って、スマホとパソコンの両方からテキストを入力していくスタイルです。
Wordがパソコンに入っていなくても、類似の文書ソフトでも小説を書いていくことはできます。
さらに、パソコンを使えば、より小説を書くのに特化したソフトを使用することもできます。
一太郎はその代表格です。
文章校正は小説に特化した機能が備わっているし、文章読み上げソフトも日本語を読むのに良いものが使われています。
何より一太郎を使うと組版が楽です。
- 電子書籍で出版する
- 同人誌として発行する
といった手段をとるときは特に、これを使うと作業がかなり早くなります。
アナログの道具も良い
アナログの道具が活躍するのは主に、小説の本文を書き始める前の段階です。
プロットをまとめたり、設定を考えたりするときに付箋が活躍します。
何度も貼り直すので、接着剤の強力なタイプが使いやすいです。
先ほど、アナログの道具が活躍するのは主に本文を書く前の段階、とお話ししました。
「小説」「アナログ」といったキーワードから、原稿用紙に小説を書く姿を連想されたかもしれません。
私は原稿用紙が大好きですが、原稿用紙で小説を書くのはおすすめしていません。
原稿用紙は非推奨
原稿用紙は400字詰めで作成されています。
小説の新人賞も、未だに400字詰め原稿用紙換算枚数の記載を必須としているところが多いです。
でもこれ、400字詰めの原稿用紙で提出しろと言っているのではないのです。
提出は規程の組版を求めています。
手書き原稿は推奨されていないところが多いです。
現在は電子組版が一般的なので、わざわざ手書き原稿を募集するより、初めから電子データの原稿を集めた方が出版社の作業が簡便化されます。
つまり原稿用紙を使って、手書きに綺麗に原稿を作っても、最終的には自分でパソコンに入力して原稿を作らなければならないということです。
手間がかかります。
初めから電子上で本文を打っていった方が、作業が早く進みます。
こういった理由から、私は原稿用紙を使って小説を書くのはおすすめしていません。
人には勧めないのですが、私個人は原稿用紙を使うのが好きです。
使う道具にはこだわって
原稿用紙を使うのが好きというより、万年筆を使うのが好きなんです。
主に使うのはカクノです。
1,000円ちょいで入手できます。
安価な部類に入る万年筆ですし、所謂初心者用の万年筆です。
でも私はこの子で文字を書くのが好きです。
で、原稿用紙は満寿屋のものを使っています。
原稿用紙に手書きしてから、自分でパソコンに入力してデータを作成しています。
先ほども言いましたが、二度手間です。
要らない手間です。
それでも万年筆+原稿用紙を使って小説を書いているのは、大好きな道具を使いたいから、です。
- 小説を書けばこの子たちを使える。
- 小説を書かなければこの子たちを使えない。
これがモチベーションに繋がっています。
- パソコンでも
- スマートフォンでも
- 万年筆でも
- ペンでも
- 紙でも
- 原稿用紙でも
とにかく、小説を書くのに使う道具はこだわってみてください。
高いものを買えって意味ではありません。
自分の好きなものを選んで、使って欲しいという意味です。
小説を書き続けるのは大変です。
心が折れる理由はたくさんあるのに、書き続ける理由は少ないです。
そんなときに自分の支えとなるものを作ってください。
良い小説を書くのに大切なのは書く技術
良い道具を使っても、それを使いこなす技術が自分になければ良いものは作れません。
デジタルのイラスト作成ツールを使っても、元々絵を描く技術を書く能力が低ければ絵のクォリティが低いのと同じです。
ちなみに上記のデジタル絵はアイビスを使用しました
地味にレイヤーを分けて描いてあるんですよ、これ(吹き出し)
アイビスペイントX
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良い小説が書けないのを
- 「使ってるパソコンが古いからだ!」
- 「使ってるアプリの機能が少ないからだ!」
と道具を言い訳にするのは止めましょう。
不足しているのは道具の機能ではなく、自分の技術です。
まとめ
- パソコンがあると小説を作るのが楽
- やろうと思えばスマホだけでも小説は作れる
- スマホだけでも新人賞に応募できる
- アナログの道具(付箋など)はプロット作成に便利
- 使う道具はこだわって決める
取り敢えず道具を用意するだけして、書くのはその後に、という流れもアリです。
道具は小説を書き続ける理由になってくれます。
必要に応じて、必要な道具を用意して小説を書いていきましょう。
さて、小説を書くのに特別な道具は要らない、と結論が出ました。
長編小説を書くためのステップ──次はテーマの考え方です。
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