ネットで見つけた小説をざっと読む。
一気に読んで、終わったら閉じる。
ネット小説なんて時間潰しに読むだけなんだから、それでいいでしょ。
いいです。
それでもいいんです。
いいんですけど、それだけで終わったらもったいないです!
ネット小説でも出版された小説でも、やることは同じ読書です。
感想を書くことによって得られるメリットも同じなのです。
せっかく自分の時間を使って読んだのだから、感想を書いて自分の中に記録を残してみましょう。
この記事では、小説の感想を書く利点を紹介します。
読んだ小説に感想を書くメリット
学生の頃は、夏休みに読書感想文を書く課題が出ました。
課題図書となっている本を読み、決められた文字数だけ感想を書くものです。
その気持ち、よく分かります。
ですが、感想を書くことにもメリットはあるんです。
それがこちら。
- 読んだ内容が頭に残る
- 要約力が鍛えられる
- 作者が喜ぶ
最後の「作者が喜ぶ」は、作者本人にその感想を送った場合の話ですね。
連載中のネット小説に感想を送ると、作者の執筆意欲が上がって、エタる可能性が減ります。
これも重要なポイントではあるのですが、ちょっと間接的なメリットですね。
今回は自分に直接的なメリットがある、「読んだ内容が頭に残る」と「要約力が鍛えられる」に絞ってお話しします。
読んだ内容が頭に残る
さーっと読んでからブックマークやお気に入りに登録して、感想を何も書かなかった小説作品を思い出してください。
何故ブックマークにしたのか。
その理由を思い出せない作品が多いのではないでしょうか。
読むだけ読んで、読みっぱなしにしてしまうと、その内容が頭に残りにくくなります。
電子書籍だと、通常の紙書籍よりも読み流してしまいやすい傾向があるそうです。
ところで、電子書籍の一つの特徴として、「紙の本の三分の二くらいの速度で読み終える」と言う人が多いということが挙げられます。
(中略)つまり、電子書籍では読んだ印象が薄くなり、浅い読み方しかできないということにもつながります。
引用元:大人のための読書の全技術(齋藤孝/KADOKAWA/P208)
この本では電子書籍について書かれていましたが、ネット小説も電子媒体で読むものなので、通常では同様に浅い読み方しかできないと考えられます。
これ!
これですよ!
私がもったいないと言っているのは!
時間がないながらに時間を使って読んだものなので、趣味でも時間つぶしでも、感想を書く(目的を持つ)つもりで読んでおこう! という主張です。
読んだ後に記録を残しておけば、内容を覚えておくことができます。
「あれ、これ、何でブクマしたんだっけ?」と首を傾げることはなくなりますし、誰かに内容を訊かれたときに「こんな話だったよ」と紹介することもできます。
要約力が鍛えられる
先ほども言いましたが、目的を持って行う読書は、内容を深く理解しやすくなります。
あらすじを把握していないと感想は上手くまとめられません。
「面白かった」と書くだけでもいいのですが、せっかく書くのであれば「○○のシーンが面白かった」と具体的に書いておきます。
どの場面が良かったかを書くには、きちんと物語を読んでおく必要があります。
つまり、最初から「感想を書こう!」と思いながら読んでいくと、自然とストーリーを体系立てて捉えることができるようになるのです。
最後に
感想を書く媒体は何でも良いです。
ノートに書いても良いですし、スマートフォンのメモ機能やExcelで簡単に感想をまとめていっても良いです。
Web小説の場合は、小説投稿サイトの機能を使って書いても良いでしょう。
趣味や暇つぶしのために読んだだけの小説かもしれませんが、貴重な時間を使って読んだ物語です。
感想を残して、後の自分の糧にしましょう。
もしも小説家を志すのであれば、その小さな読書も必ず自分の力になります。
本の読み方を学ぶ参考文献
大人とための読書の全技術(齋藤孝著/株式会社KADOKAWA/2014年発行/全343P)
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