どうしても小説を書くネタが浮かばないときや短編小説を書く練習をしたいときに、お題(ネタ)を自動で生成してくれるシステムがあるとものすごく助かります。
先人が美しく作ってくれた生成メーカーの多くは、大抵良い感じのお題が作られます。
めちゃくちゃなお題でもいい
せっかくならランダムなお題を自分で作りたい!
思い立ってしまったので、自分で作ることにしました。
用意するのはエクセルと辞書の2つだけです。
Excelで、といっていますが、Googleスプレッドシートでも再現できます。
Googleが提供している表計算ソフトです。
ブラウザで使用することもできますし、アプリを使ってスマホで操作することもできます。使い方は概ねExcelと同じです。
ちなみにExcelはMicrosoft社の提供。
今回は、Excelで自作するランダムお題メーカーについてお話しします。
大層な話ではありません。
要するに、Excelやスプレッドシートで無作為な数字を抽出して、出てきた数に従って辞書を引き、出てきた言葉をもとにストーリーを考える、という話です。
この記事でお話しするのは、Excelやスプレッドシートで、ランダムなちょうどいい数字を出す方法です。
正直に申し上げますと、既製のメーカーを使った方が簡単ですし、ずっと良いお題ができます。
「手元にあるものを使って全部自分で作ってみたい」という人向けの記事です。
お話ししている私はExcelのスペシャリストっていうわけではありません
それっぽいことを独学でやっているだけの人です
事前準備
はじめにもお話ししました通り、このやり方で使うのはExcel(Googleスプレッドシート可)と国語辞典の二つだけです。
パソコンでExcelなどの表計算ソフトを使えないときは、アプリを使用します。
辞書は家にあるものを使用します。
私の家には「新選国語辞典第八版(小学館)」がありました。
※手元の辞書は昔に買ったものなので、同名辞書の第十版のもので失礼します。
この記事でお話しするのはどんな辞書でも適用できる方法です。
電子辞書は紙辞書よりもちょっとややこしい方法で語を出すので、こちらについては別記事でお話します。
エクセル・スプレッドシートで関数を使ってランダムな数字を出す
手順
- 辞書のページ数、段数、一段当たりに載せられている大体の単語数を調べる
- ページ数、段数、単語を指定するためのRANDBETWEEN関数を入力する
- 指定された場所を辞書で引いて、出てきた単語をメモする
辞書のページ数、段数などを確認する
まず、手元の辞書のページ数と段数、一段あたりに記載されている大体の単語数を調べます。
単語が掲載されはじめる、最初のページ番号をメモします。
次に、単語が掲載されている最後のページをメモします。
私の辞書では1307ページが最後でした
さらに私の辞書は、段組は3段、1段辺りに20個ほどの単語が入っているようです。
RANDBETWEEN関数を入力する
Excelには、ランダムな数字を発生させられる関数があります。
今回使用するのはRANDBETWEENです。
RANDBETWEENは指定した範囲からランダムの数字を出してくれます。
例えば、「=RANDBETWEEN(1,100)」と記述すると、1~100の間の数字をランダム煮返してくれます。
類似の関数にRANDがありますが、こちらは使用しません。
RAND関数では0から1未満でランダムな数字を発生させます。0.59や0.23など、1より小さい数で数字が出てくるのです。
今回は、発生させた数字を見て辞書の該当ページを開くなどをしたいので、1000より大きい数字を使う必要があります。
このため、指定した範囲内でランダムな数字を出してくれる、RANDBETWEENを使うことにしました。
RANDBETWEENは下記のように書きます。
=RANDBETWEEN(A,B)
ランダムに発生させたい、最初の数字をAのところに、最後の数字をBのところに書きます。
私の辞書では、
- ページを出す→=RANDBETWEEN(1,1307)
- 段数を出す→=RANDBETWEEN(1,3)
- 右から何番目を見るのかを出す→=RANDBETWEEN(1,20)
と書きました。
実際に入力した図です↓
指定された箇所を辞書で引き、出てきた単語をメモする
入力した関数によって出てきた数字に従い、辞書を引きます。
さきほどの画像では、辞書の325ページ目、上から3段目、右から15番目の単語を指定されました。
辞書を引いたところ「きんりょく【筋力】」が出てきました。
これがお題になります。
1つだけではイメージを膨らませにくいときは、続けて複数個の単語を引いてみます。
エクセルやスプレッドシートのRANDBETWEEN関数は、文字や数字を入力してからエンターを押す度に表示が変わります。
これを利用して、同ページ内にメモをしながら表示を変えていきます。
ちなみに、5個ほど単語を引いた私の結果は下記の通りでした。
- 筋力
- チケット
- 呵責
- ナイーブ
- あいびき
5個も並べると何か物語が浮かびそうな気がしてきます。
自分で考えたら絶対に選ばないような単語がいっぱいでてきた……
出てきた言葉を使ってストーリーをひねり出す
出てきた単語を全て使って考えても良いですし、たくさん出すだけ出して、その中から何個か選んで考えても良いです。
ネタを考えやすくするための助けにするものなので、自分のやりやすいやり方で使っていくのが良いでしょう。
あとは自分の思考力と想像力、妄想力を信じてお話を作るだけです。
おわりに
たまに、全く知らない単語が出てきたり、どう使えば良いのか全く分からないものが出てきたりすることもあります。
「ので(接続助詞)」が出てくるとかね
普段自分で選ぶことのない単語ばかりが出てくるので、ストーリーを考える力が培われます。
また、知らない単語が出てきても、辞書を使って抽出しているので同時に意味を知ることができます。
一石二鳥で楽しい
自分の発想の元にするためのお題なので、この方法で何個のお題を出すのも自由です。
個人的には、3~7個ほどの単語を出して、その内のいくつかを使って物語を捻り出すのが楽しいです。
読み直しても減らない誤字脱字は、スキルを持った人にチェックしてもらいましょう。
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