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小説の書き方

小説で視点が乱れるのはNG!|新人賞落選の原因

小説を新人賞に送っているけど、全然残らない…。

落選してしまう理由は十人十色です。

「これをやれば必ず受賞できる!」なんて、大きなことは言えません。

どれだけ頑張っても、落ちてしまうときは落ちてしまいます。

ひらどー
ひらどー
落選しそうな原因は可能な限り消しておきたいですよね

今回は、
選考委員が小説を落選させる原因の一つである「小説の視点の乱れ
についてお話しします。

小説の視点とは

小説は「」で括られた台詞と、それ以外地の文で構成されています。

その小説の視点を決めるのは、地の文です。

地の文をどう書くかによってその小説の視点が変わります

よく使われるのはこの二つの視点。

  • 一人称視点
  • 三人称視点

一人称では地の文を「私は」「僕は」と書きます。

語り部の思考や見聞きしたものを、そのまま書く」のが一人称視点の小説です。

読者は、語り部の体験したことを、自分が体験したかのように感じながら読み進めることができます。

これに対し、三人称視点では「彼は」「彼女は」と、三人称を使って地の文を書きます。

三人称視点では「花子は」というように名前を使って書くこともあります。

三人称では読者は、登場人物の行動や思考を客観的に見ることができます。

こちらの視点だと、一人称視点よりも読者と登場人物の距離が遠くなります。

小説の視点の乱れとは

書き始めた視点のまま書き終わることのが理想です。

実際にやってみると、物語を書き綴ることに熱中し過ぎて、誰の視点で書いているのかをついつい忘れてしまいます。

よく起こる視点の乱れはこちら。

  1. 一人称と三人称が混在している
  2. 一人称なのに三人称のような表現

小説を書き始めたばかりの人がやってしまう可能性が高いです。

ですが、はある程度書き慣れた人であっても、やってしまいがちなミス

どちらも選考には不利なミスなので要注意です。

一人称と三人称の混在

地の文の人称は、統一させましょう。

話の区切りごとに語り部が変わるのであれば、「この語り部のときはこの人称を使う!」と決めておきます。

小説全体で一つの視点で統一しなくても良いですが、語り部ごとに人称は統一させます。

同じ語り部なのに意味もなく人称が変わっていたら、読みにくくてしかたありません

人称が混ざった小説がどんなものがというと、こんな感じです。

冒頭は「私は」と一人称で地の文を書いていたとします。

何日かに分けて執筆してるうちに、最初の地の文の書き方を忘れてしまい、途中で「彼女は」という三人称で書いてしまう。

でも、時々思い出したように一人称で書く。

こういう小説を読んでしまったら

ひらどー
ひらどー
この語り部は誰なんだ!?
いま、私(読者)は誰の視点で、この出来事を見ているんだ!?

と混乱してしまいます。

自分の原稿を客観的に読み直してみたら、この読みにくさに気づくはず。

「この作者は自分の原稿を読み直していない」
「自分の原稿を大切に扱っていない」

選考側にこんな風に思われてしまうと、受賞から遠ざかってしまいます

一人称なのに三人称のような表現

一人称視点の小説は、作者自身が語り部になりきって、その思考をそのまま書くことができるので、初心者にとっても書きやすいです。

入口は入りやすいのですが、本当はすごく難しいのが、この一人称視点。

初心者よりも、小説の形式に慣れてきた人の方がやってしまいがちです。

「ちょっとくらい三人称っぽくても良いでしょ? 文章の意味は通ってるんだし」

なんてことを考えて放って置くと不味いですよ。

その原稿を読者が読むと、語り部が体験したことを語っている場面のはずなのに、なぜか他人のことを話しているように感じてしまいます。

すごくもったいないです。

これでは一人称視点の利点が消えてしまっています。

語り部の感情をダイレクトに伝えられる

これが、一人称視点の利点の一つです。

それなのにわざわざ、三人称のような遠回りな表現をしてしまったら、一人称視点で書いている意味がありません。

選考のときには、この辺りのことも重要視されているのではないでしょうか?

神様視点は敬遠されがち

三人称視点は、登場人物の行動を描写するのに適しています。

一口に三人称視点といっても色んな種類があります。

  • 一人の登場人物を中心に描き、心理描写もする視点
  • 一人の登場人物を中心に描くが、心理描写はしない視点
  • あらゆる登場人物の間を渡って描き、心理描写はしない視点

一人称視点に対し、三人称視点の表現の幅は広いです。

中心となっている登場人物のみであれば、心理描写をしても構いません。

問題なのは、全員の心理描写をしてしまうパターンです。

普通、他人の考えていることなんて、自分にはわかりませんよね?

全ての人間の思考がわかるのは、神様だけです。

他にもこれらも神様視点と呼ばれるようです。

  • 登場人物以外の誰かが見ている場面の描写
  • 物語の出来事の解説

神様視点は、視点の乱れとは少し違います。

これはこれで、一つの手法として成り立っているのです。

色んな登場人物の心理描写を地の文に書いてしまったら、そのまま最後まで貫き通すのもアリといえばアリですが…

全体を通して読むと、非常に読みづらい小説となってしまいます。

古い小説や海外小説ではたまに見られますが、現在ではこれを嫌う人が多いです。

趣味で書く分には構いませんが、新人賞を狙うときは避けた方が無難でしょう。

選考側にもこれを嫌う人がいる可能性は非常に高いです。

まとめ

  • 小説の視点でよく使われるのは一人称視点と三人称視点
  • 人称は語り部で統一させる
  • 一人称視点は登場人物の感情を伝える
  • 三人称視点は登場人物の行動を伝える
  • 神様視点は避ける

視点が乱れた小説は、はっきり言って読みにくいです。

選考側で、視点が乱れた小説を落選させるのは、そういった読みにくさが理由の一つにあるのではないでしょうか?

小説の内容がすごく面白かったら視点が乱れていても受賞できる可能性はあります。

そこで受賞したとしても、出版前に視点の乱れを赤入れで修正される結果になりそうです。

結局直されるなら、いまから視点の乱れをなくす癖をつけておきたいですね。