小説は結末まで書いたらそれで終わりではありません。
間違っても、書き上がったままのテンションでそのまま新人賞に応募しないでください。
一度も推敲していない小説は深夜に書いたラブレター並みに危ないものです。
脳を冷却してから読み直してください。
その脳の冷却方法ですが、日にちさえ置けば頭は冷えます。
2週間も空けたら十分でしょう。
早く推敲に移りたいときは手っ取り早く、漫画や映画など別の娯楽作品で頭をいっぱいににしてしまいます。
今回は、漫画の中でも特に簡単にさっくり手っ取り早く頭を空にできて、その上気持ちも軽くなれるギャグ漫画を中心に紹介します。
あくまで推敲の合間の息抜きのために紹介する漫画です。
執筆作業中に読むとエタる恐れがありますのでご注意ください。
>>エタるとは?
息抜きになるギャグ漫画5選
軽い気持ちで読むことができるギャグ漫画を紹介します。
ギャグマンガ日和(増田こうすけ/全15巻/完結済)
歴史的偉人がキャラクターとして登場する1話完結型ギャグ漫画。
何ともいえない微妙な絵柄で何ともいえない独特な世界観のギャグが展開される。
何処で読み始めて何処で終わっても問題ない、安心のギャグマンガ日和です。
高校時代「増田こうすけと結婚したい」と言いながらマーフィーくんを手作りした彼女は、いまも元気にしているのかな。
※マーフィーくんの参考資料はこちら
>>ギャグマンガ日和 マーフィー君ぬいぐるみストラップ
荒川アンダーザブリッジ(中村光/全15巻/完結済)
ひょんなことから荒川の橋で暮らすことになってしまった主人公・市ノ宮行。
不本意ながら命名されたリク(由来:リクルート)の名と共に、河川敷で生活する濃過ぎる人達と関わっていく。
どう見ても河童の着ぐるみをまとっているだけの自称河童の村長や自称金星人の美女・ニノさんなどなど、ぶっとんだ人達がかなり出て来ます。
河川敷に暮らす人はもちろん変だし、河川敷で暮らしていない人たちも変。
でも、主人公がゆっくり成長していく様が描かれているので、心が温まる場面も多々あります(だけど根っこはギャグ漫画)。
月刊少女野崎くん(椿いづみ/現11巻)
佐倉千代は片思いしていた相手・野崎くんに思い切って告白した!
だけど彼から渡されたのは告白の返事ではなく直筆サイン!?
現役高校生ながら少女漫画家として活躍している野崎くんの漫画です。
野崎くんは少女漫画家であることは周りに隠してはいないんですけど、周りがそれを信じてくれないんですよね。
野崎くんが、こう、余りにも「少女」とか「恋愛」とかのキーワードから離れているせいで!
彼の表情は全編通してほぼ変わらないんですけど、担当の剣さん(男性・小太り)の前だけテンションが上がるという。なんでだよ。好き。
めっちゃ頷きました
4ジゲン(にざかな/現5巻)
定時制高校を舞台に送られるスクールギャグ漫画。
教師も生徒もだいたいおかしい。
この漫画を初めて読んだのはたぶん、私が高校生だったときなんですよね。
それなのにいまだにときどきネタを思い出してしまう。
厄介なくらい濃いネタでした。
無駄に豆知識も多くて、この漫画のおかげで京より大きい数字の数え方を知りました。
百姓貴族(荒川弘/現5巻)
作者・荒川弘は漫画家になる前、実家の北海道で農業に従事していた。
農家の仕事とその生活を笑いとともに描いたエッセイコミック。
ギャグっていうよりエッセイ漫画。
鋼の錬金術師や銀の匙を描いた荒川先生により、農家さんたちの生活が漫画化されました。
これ読んでいると、農家さんたちって本当に忙しいです。
私はちょっとでも忙しくなると、「時間がない!」って簡単に言っちゃうんですけど、考え方を改めました。
最後に
今回は完結済みまたは既刊20巻以内の漫画を紹介しました。
未完であってもギャグ漫画であれば続きに気を取られ過ぎることはないかな、との思いからです。
漫画にハマり過ぎて推敲に戻れなくなってしまっては本末転倒ですからね。
ギャグ漫画をさっくり読んで、2~3日程度で頭を空っぽにして、客観的な目で自作を振り返ってみましょう。
おまけ:短編&完結済だけど息抜きにおすすめできない漫画
基本的に、巻数が少なくて完結している漫画であれば、ギャグ漫画でなくても息抜きに使えます。
ここで紹介する漫画は上中下の3巻で完結していますが、息抜きどころか息の根を止めるくらいの勢いで心をえぐってくるのでご注意ください。
生まれてこないほうがよかったのに
飢餓の中で産み落とされたアシュラ。
人間とは何か、生きるとは何かを問いかける、ジョージ秋山による名作。
この漫画で「人間」を見た気がします。
一言でいえないくらい、恐ろしい。
飢えと「生きたい」という欲望が何処まで人間を変えてしまうのか。その様を見せつけられます。
心が砕ける漫画なので、読後感がかなり重たいです。
でも色んなことを考えさせられました。
読んでいるときは軽い気持ちになんて全くなりませんが、それまでに書いた自分の初稿の中身が吹っ飛ぶくらい強い話なので、推敲前に読むのにいいかもしれません。
読み直しても減らない誤字脱字は、スキルを持った人にチェックしてもらいましょう。
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