スランプの脱却方法について考えてみる|小説を書けないときはやれることをやってみる

継続は力なり。
毎日同じペースで、同じようにやっていくことが大切。
秋本治先生も、そうやって「こち亀」を続けてこられました。

承知しています

承知しているんですけど、どうしても「小説書けない」ってなるときが来るんですよ!
スランプとも言える時期です。
そんなわけで今回は、自分に甘々な素人のスランプと、その脱却方法についてお話します。
理想は毎日小説を書き続けること
私は小説を書き始めるようになってから何年も経っています。
ずっと書き続けられたわけではありません。
理由は様々ですが、書きかけの小説を途中で放置してしまうことも多かったです。

そうやって何作もエタりの海へと沈ませてきました……
「まあでも何だかんだ言って再開して、一応は書き続けているから良いじゃん?」と自分に甘々な部分がペロっと顔を出すこともありますが、全く書いていない時期にもちゃんと小説を書き続けていたら今よりももっと技術が上がっていたはずです。
書かない期間は停止であり、停滞であり、後退でもある。
頭では分かっているんですけど、波があります。
ここでお話しするのは、私自身の停滞のお話です。
「こんな人間もいるんだなあ」くらいの気持ちで見ていただけますと幸いです。
小説を書けない時期の理由と対処
小説を書けなくなってしまったときの理由(言い訳ともいう)は、主に下記のようなものでした。
- 時間がないとき
- やる気が出ないとき
- 書かなければいけないのが苦手な場面のとき
- ネタが尽きたとき
時間がないとき
小説執筆に関して「時間がない」と感じる理由としては、大きく分けて二つ挙げられます。
一つ目は、本当に時間を取ることができないとき。
受験勉強や習い事、就活や就職後の業務・研修などなど、物理的に時間を取ることができないことがあります。
「小説を書きたい! けど時間がない!」と考えているときはそれほど重度のスランプにはならないのではないかと。

物理的に時間を取ることができないことで、逆に小説への気持ちが熱くなることもありますしね
隙間時間を使って、小説を書き続けることができるでしょう。
問題は特にこれといって時間を拘束される理由がないのに、「時間がないなあ。小説書けないなあ」と思ってしまうとき。

意味もなく2時間もSNSを見てしまったときとかですね
こういったときはまず、自分が小説を書くことから逃げていると自覚するところから始めます。
前に下の記事でもお話ししたんですけど、「時間がない。でも小説を書きたい」と思っているときは、どうにかこうにか、時間を捻り出して執筆を続けるのが一番かなと。

「時間がないから書けないなあ」と思っているとします。
でも隙間時間は見繕うことができる、あるいは無駄に時間を浪費していると感じたら次のステップへ移ることできます。
やる気が出たら1日5分間だけでも小説を書きます。
そうでないときは、「時間がない」から小説を書かないのではなくて、「やる気がない」から小説を書かないのかもしれません。
やる気が出ないとき
「やる気が出ないから小説を書けないなあ」というと、だいぶ格好悪い感じがしますが、よくあることではあります。
私の場合、やる気があるときは一気に書き上げるのですが、やる気が出ないときは全く触ることができません。
それでも近頃は短い時間でも小説に関することをやり続けるようにしています。
ですが、ここまでの状態にするのは長い年月を費やしました。
そもそもやる気が尽きないように、やる気を一気に上げすぎないことが良いというのが私の一つの結論です。
毎日の作業量を少なくして、熱が入らないように調整する、というものです。

既にやる気がない状態になってしまったときは、また別の方法を採る必要がありそうです
- スマートフォンやSNSなど、逃避で使いそうなものに制限をかける
- 一日の中で「この時間だけは絶対に小説を書く」と決める
- とりあえず3分だけ小説執筆ソフトを開いてみる
- いっそ「休み」と割り切って謳歌してみる
スマートフォンやSNSなど、逃避で使いそうなものに制限をかける
気が散るものは片づける。
一番手っ取り早い方法かなと。
スマホは「○時間使ったらこれ以上使えないようにする」と、設定によって制限することもできます。
SNSアプリ単体でも制限をかけることもできるかと。
もしくは時間制限アプリを使って、ちょっとしたお遊び要素を楽しみながら脱スマホ生活をしてみるのもアリです。

でもこれ、向き不向きがありまして。
向かない人は全く意味を成さないです。
スマホで制限をかけても自分で制限解除の操作をしたらいいですし、何だったら制限をかける設定を消すことすらできます。
制限アプリに関しては起動しなければいいだけの話ですからね。
こうなっちゃうと他の方法を採るしかありません。

制限法で確実にスマホから離れることができる人もできます

ひとまず挑戦してみて、自分に合うかどうかを試してみると良いかと思われます
一日の中で「この時間だけは絶対に小説を書く」と決める
生活に波のある人だと、毎日決まった時間に決まった行動をするのは難しいかもしれません。
ですが一日の中で、毎日これをしている、という行動が何かあるかと思われます。
- 朝起きてすぐにスマホをいじったり
- 休憩時間に何となくスマホをいじったり
- お湯を沸かすときにスマホをいじったり
とにかく、何となくで消費しつつも毎日同じことをしているな、という時間の内、一つでもいいから「小説を書く」ことに充てます。
この時間の休憩のときだけは小説を書く、などといったことです。
他の休憩時間は別のこともしていいので、この時間のこの休憩時間は小説用とする、という具合です。
それでも、初めのその5分を踏み出すのが大変です。
ですが最初の5分を始めることができたらそれがやる気の始まりでもあります。
そのままのペースで、ちょっとずつ進めていきましょう。
とりあえず3分だけ小説執筆ソフトを開いてみる
初めの一歩を踏み出すのが大変。
ということで、初めの一歩を無理やり作ります。
デジタルで書いている人は普段使っている小説執筆ソフトを開いてみます。
アナログで書いている人はいつも使っているノートや原稿用紙などを机に出します。
とりあえず3分間だけ。
その間はスマホや漫画など、小説を書くのに関係のないものには触れません。
3分間って、何もしないで過ごそうと思うと、意外に長いんです。
他に何もできないとなると、目の前の小説執筆に向き合う以外なくなります。
このときにできる作業量なんて雀の涙ほどでしょうが、問題ありません。
初めの一歩を踏み出したんですから。
これを毎日続けていくと、だんだん小説の原稿が増えていきます。
すぐにとは行きませんが、小説を書き上げることだってできます。
- 「これを書いたら○○する!」ごほうび法について
やる気がないときの「これを書いたら○○する!」とご褒美を設定する方法もあります。
これも向き不向きがあります。
この方法で続けられるときは問題ありません。
不味いのは、ご褒美が気になりすぎて集中力が落ちてしまうタイプと、ご褒美が尽きたらやる気がなくなってしまうタイプ。
「これやったらゲームする!」とかだと、一度は目標を達成したとしても、そのゲームにありつくときはゲームに集中してしまいます。
ゲームに飽きるまで小説に一切触らなくなってしまうのです。
一度身に着けた執筆習慣がゼロになるので、再び身に着けるまで時間を要します。
ご褒美に踊らされてしまう自覚のあるときは、いっそご褒美は設定せずに他の方法でやっていくのが良いかと思われます。
いっそ「休み」と割り切って謳歌してみる
「休み」は「休み」と割り切って、思い切って遊んじゃうのはアリです。
先ほどの閑話でもお話ししましたような、「これが終わったら○○する!」というご褒美は、ご褒美とせずに先に消化しちゃう、という考え方です。
一度ゲームなどの娯楽に浸ると、小説執筆に戻るまで時間がかかります。
ですが、目の前にある、気が散る、あるいは逃避できるような娯楽を全てやり尽くしてしまうと、逃げる先がなくなるんです。
そうなると小説を書くしかありません。
こちらは方法として諸刃の剣でもあります。
何度もお話ししていますように、遊びすぎて戻ることができないこともあるためです。
書かなければいけないのが苦手な場面のとき
小説を書いていると、どうしても苦手な場面を書かなければならないこともあります。
その場面がもし、その物語において特に盛り上げる要素にならず、伏線にもならず、読んでいるほうも苦痛になるようなものであれば、まるごとカットしてしまうと良いでしょう。
ですが物語の構成上どうしても必要な場面であるときは、どれほど書くのが苦手でも書かなければなりません。
このときも、短い時間だけでもいいから書き続けるのが有効かと思われます。

どんなに苦手な場面でも、書き続けていればいつかはどの場面も終わりますからね
ネタが尽きたとき
物語を一つ書き終えた後のスランプはきついです。
書きたいものを書き切ってしまったのに、次に書きたいものがないんですから。
この状態のときはどれほど執筆ソフトに向き合っていても進みません。
自分の中のものを出し尽くしてしまっていますから、新しいネタを縛りだそうとしても出てこないです。
こういうときはネタ探しもかねて、散歩したり映画を観たり、あるいは本を読んだりと、自分の中にいろんなものを仕入れていくと良いかと。
何が実を結ぶかは分かりませんが、自分の触れたものは全て自分の小説の糧となります。
他には、適当なお題を自分で作って、それに合わせて書いてみても良いかもしれません。
書くネタがないときは、書きたいネタが生まれるまで待つか、ランダムなネタを自分で用意してみると良いかと。
スランプとの付き合い方・自分の性質を知る
ここまでお話ししたのは、私が経験したスランプと、そのときに取った対処の方法です。
全ての人にとってここでお話ししたような対処法が有効である、ということはないでしょう。
合う人、合わない人がいるかと思われます。
私の他にも多くの人がスランプの脱却方法を考えています。
多くの人たちの経験談や対処法を試したりとしてみながら、ご自身に合った方法を見つけてみてください。
自分にぴったりの方法を見つけられると、強いです。
スランプに陥ったとしてもまた戻ってくることができます。
私の経験談もまた、スランプ脱却方法探しの一助となることができましたら幸いです。
おわりに
ここでお話ししたのは、まだ自分に多少なりとも余裕があるときのものです。
スランプに陥るのには、人によって様々な理由があります。
もし、こちらの話を読んでくださったあなたが、しんどくて、きつくて、でも「小説を書かなければいけない」と思ってしまっているのであれば、いっそ休んでもいいと思います。

ちなみに、私のスランプの中でもきつかったのは下の記事を書いた時期だと思います

小説を書くことって、本来楽しいことなんだと思います。
自らの手で、新しい物語を創造するわけですから。
それを「しなければいけない」と義務感で実行するのはきついことでしょう。
それまで続けていたことを一度止めてしまうと、再開するまでの労力は倍以上となります。
止めてしまうことのリスクは大きいです。
でも、そこまで思い詰めるほどきついのであれば、手を止めて、深く息を吸って吐いて、ごはんをしっかり食べて、さらには小説とは全然関係ないことをするのもアリです。
実際、小説とは無関係そうなことでも、いつかは小説のネタになるかもしれませんしね。
「小説を書く」ことを続けていくつもりなのであれば、手を止めて休憩したっていつかは戻ってきますし、戻ってこざるを得ないでしょう。
だから、本当の本当にきついスランプのときは一休みして自らの心身を慮っても良いと思いますよ。


